2010.01.12 Tuesday 15:03
糸球体が見えた!(ブタの腎臓解剖実習)
基礎医学実習において、ブタの腎臓解剖を行いました。昨年までに、腎泌尿器学を学んでいる1年生。
今回の実習で、座学で学んだより理解できたと思います。
今回行ったブタの腎臓解剖の手順です。
<解剖実習手順>
1.トレー(バット)に腎臓を載せ,腎臓の外観を観察(大きさ、重さなど)する。

2.腎臓の腎動脈,腎静脈,尿管を確認しやすくするため、周りの肉片をすべて剥離する。

3.腎動脈、腎静脈、尿管を確認する。

4.外観のスケッチ
5.水で10倍程度に希釈した墨汁をシリンジ(10cc)をとり、カテーテルを装着。
6.次に,墨汁入りシリンジを腎動脈に差し込み墨汁が漏れないよう気をつけながら,墨汁を注入する。
墨汁が漏れ出ないように腎動脈とカテーテルを縫合糸で結紮します。
(この時、墨汁は10cc以上注入しないこと!)
※この操作により、腎臓表面の一部がしだいに黒く変色してくる。

7.メスで腎臓を縦に切って縦断面を観察し,色調の違いから皮質部分と髄質部分を確認する。

8.メスで腎臓を縦に切り,縦断面をつくる。
9.次に,しみ出てきた墨汁を生理食塩水で洗い流してから,皮質部分を観察し,黒いシミのように見える毛細血管のかたまり(糸球体)が多数あることを確認する。

10.縦断面のスケッチ

11.片づけ・清掃
<腎臓の働きについて>
腎臓の働きには大きくわけて8つあります。
1.老廃物の除去
2.電解質の調整
3.pHの調整(酸・塩基平衡の調節)
4.過剰な水分の除去
5.エリスロポエチン(造血ホルモン)の分泌
6.ビタミンDの活性化
7.血圧の調整(レニン-アンジオテンシン系が関与)
8.不要と薬物の分解、除去
腎臓は上記の働きを24時間フルタイムで行っています。

もし、この腎臓が今、突然無くなったらどうなるでしょうか?
腎臓が無くなっても通常生活を行うことは可能でしょうか?
まず考えられることは、人間が恒常性を保つ上において水分の摂取をしなければなりません。
その量は約2〜2.5L。
水分の除去が出来ないため、この摂取した水分が体に貯留します。
(もちろん不感蒸泄や代謝などで若干の水分は体から失われます)
この貯留した水分が体に貯まる、むくみ、むくみの限界を超えると貯まった水分は肺へしみ出してきます(肺水腫)。
また、水分貯留により循環ボリュームが増えることにより血圧が上昇します。
また、心臓への負担も大きくなり、心不全を起こす可能性もあります。

電解質の異常も起こります。
Naは水分貯留により希釈され、低Na血症となります。低Na血症により、頻回の下痢を起こすかも知れません。
Kは食物に含まれており、腎臓から排泄が出来なくなると体に貯留します。
Kは細胞、神経、筋肉が正常に動くため重要ですが、高K血症となると、口や手指がしびれ始め、ろれつが回らなくなります。また、脱力感も出てきます。
更にK値が上昇すると心電図上でも異常波形が確認できます。最終的には心臓の動きが異常となり、心室性期外収縮の頻発から心室細動に至ります。
エリスロポエチン分泌やビタミンDの活性化不全により、貧血や骨粗鬆症が起こりますが、腎臓が無くなってすぐに起こる可能性は少ないでしょう。
(エリスロポエチン分泌不全やビタミンDの活性化不全は長期合併症)
上記の内容をまとめると、まさに急性腎不全の症状となります。
もし、急性腎不全になった場合は、早期の血液浄化療法が必要となります。
このように、腎臓は非常に体に重要な働きを持った臓器だということがわかると思います。
将来、臨床工学技士として多くの学生が今回実習で行った腎臓の機能が低下することによって行う治療、血液浄化療法にたずさわると思います。
今回の実習を通じて、治療の大切さと意味も合わせて理解してくれれば思います。
<解剖実習手順>
1.トレー(バット)に腎臓を載せ,腎臓の外観を観察(大きさ、重さなど)する。

2.腎臓の腎動脈,腎静脈,尿管を確認しやすくするため、周りの肉片をすべて剥離する。

3.腎動脈、腎静脈、尿管を確認する。

4.外観のスケッチ
5.水で10倍程度に希釈した墨汁をシリンジ(10cc)をとり、カテーテルを装着。
6.次に,墨汁入りシリンジを腎動脈に差し込み墨汁が漏れないよう気をつけながら,墨汁を注入する。
墨汁が漏れ出ないように腎動脈とカテーテルを縫合糸で結紮します。
(この時、墨汁は10cc以上注入しないこと!)
※この操作により、腎臓表面の一部がしだいに黒く変色してくる。

7.メスで腎臓を縦に切って縦断面を観察し,色調の違いから皮質部分と髄質部分を確認する。

8.メスで腎臓を縦に切り,縦断面をつくる。
9.次に,しみ出てきた墨汁を生理食塩水で洗い流してから,皮質部分を観察し,黒いシミのように見える毛細血管のかたまり(糸球体)が多数あることを確認する。

10.縦断面のスケッチ

11.片づけ・清掃
<腎臓の働きについて>
腎臓の働きには大きくわけて8つあります。
1.老廃物の除去
2.電解質の調整
3.pHの調整(酸・塩基平衡の調節)
4.過剰な水分の除去
5.エリスロポエチン(造血ホルモン)の分泌
6.ビタミンDの活性化
7.血圧の調整(レニン-アンジオテンシン系が関与)
8.不要と薬物の分解、除去
腎臓は上記の働きを24時間フルタイムで行っています。

もし、この腎臓が今、突然無くなったらどうなるでしょうか?
腎臓が無くなっても通常生活を行うことは可能でしょうか?
まず考えられることは、人間が恒常性を保つ上において水分の摂取をしなければなりません。
その量は約2〜2.5L。
水分の除去が出来ないため、この摂取した水分が体に貯留します。
(もちろん不感蒸泄や代謝などで若干の水分は体から失われます)
この貯留した水分が体に貯まる、むくみ、むくみの限界を超えると貯まった水分は肺へしみ出してきます(肺水腫)。
また、水分貯留により循環ボリュームが増えることにより血圧が上昇します。
また、心臓への負担も大きくなり、心不全を起こす可能性もあります。

電解質の異常も起こります。
Naは水分貯留により希釈され、低Na血症となります。低Na血症により、頻回の下痢を起こすかも知れません。
Kは食物に含まれており、腎臓から排泄が出来なくなると体に貯留します。
Kは細胞、神経、筋肉が正常に動くため重要ですが、高K血症となると、口や手指がしびれ始め、ろれつが回らなくなります。また、脱力感も出てきます。
更にK値が上昇すると心電図上でも異常波形が確認できます。最終的には心臓の動きが異常となり、心室性期外収縮の頻発から心室細動に至ります。
エリスロポエチン分泌やビタミンDの活性化不全により、貧血や骨粗鬆症が起こりますが、腎臓が無くなってすぐに起こる可能性は少ないでしょう。
(エリスロポエチン分泌不全やビタミンDの活性化不全は長期合併症)
上記の内容をまとめると、まさに急性腎不全の症状となります。
もし、急性腎不全になった場合は、早期の血液浄化療法が必要となります。
このように、腎臓は非常に体に重要な働きを持った臓器だということがわかると思います。
将来、臨床工学技士として多くの学生が今回実習で行った腎臓の機能が低下することによって行う治療、血液浄化療法にたずさわると思います。
今回の実習を通じて、治療の大切さと意味も合わせて理解してくれれば思います。



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