
教育方針
最低必要な知識を、分かり易く教えること。また、生命倫理の教育などを通して、人間性豊かな救急救命士を教育したいと思います。発表やコミュニケーションの能力を身につけるため、学生に発表の機会を与えていきます。
救急救命士は救急医療の最前線を担う医療職です。災害などの際には最も頼りにされる人たちであり、重症患者を搬送する際には、救急救命士の処置がしばしば生と死を分かちます。自分たちの就こうとする職の重要性を心に刻んでほしいと思います。 また、劇画だけでなく、活字の本を読んでください。活字を読んで、文章からイメージを膨らませてほしいと思います。若いうちから自分の個性はこれだ、などと決めないように。常に学びつつ、経験しつつ、個性は豊かになってゆくものだと思います。
新入生の皆さん、入学おめでとう。
入学後のオリエンテーションで担任の先生から、また鈴木中人先生の特別講演で、君たちは命の尊さしっかりと教えられ、命を守る医療人としての心構えをあらためて感じていることと思います。皆さんもすでに認識しているように、本校は将来の救急救命士を養成する事を目的としています。
君たちにはもう2度ほどお話しましたが、救急救命士は傷病者が医療機関に到着する前の医療を担う「病院前救護」の専門職です。医療には傷病者が医療機関に到着する前の救急医療、医療機関での医療、さらにはリハビリテーションなどを中心とする病院後医療の3段階がありますが、病気になってすぐに心肺停止に陥るような病気はもとより、急性心筋梗塞、急性大動脈解離、中枢神経損傷など、病院に到着する以前の処置が傷病者のその後の生存や、生体機能の回復の程度に重大な影響を及ぼす病気が沢山あります。
例えば心筋梗塞などという病気では危険な脈の乱れが多く、救急救命士がそれを認識して現場で心臓に電気ショックをかけるなどの適当な処置をすれば助かりますが、それが遅れれば死亡したり、脳に障害を残したりすることになります。
このように救急救命士は単なる傷病者の運び屋さんではなく、重要な医療の担い手であり、その仕事を適切に行うためには高度の医療知識が必要とされます。皆さんは先ずこのことをよく認識して、本校の厳しい教育についてきてほしいと思います。
次に、君たちはこのたび専門学校へ入学されましたが、専門学校ならびに大学の教育は高等教育と位置づけられ、ここで学ぶ学生諸君には教師が手取り足取りして引き上げてくれるのを待っているのではなく、「自ら学ぶ」心構えが必要です。
先生たちは一生懸命に国家試験合格への道のりを教えますが、この道を歩いてゆくのは君たち自身しかありません。授業でわからなかったこと、疑問の生じたことはその都度質問をして分からせて行きましょう。先生たちは君たちが医学や救急救命技術については素人同然であることをよく理解しています。たとえ君たちの質問がレベルの低い質問であったとしてもよれによって君たちが馬鹿にされることはありません。むしろ質問をすることによって君たちの知識のレベルが低レベルから少しでも上のレベルになったとすれば、この積み重ねがやがては大きく君たちの知識を増やしてゆくのです。
次にもう一つ。君たちの将来の仕事である救急救命士にはその仕事の上で規律が要求されます。救急救命士はたいてい3人でチームを組んで活動します。一人一人にその役割に沿ったチームワークが求められます。この規律ある生活の習慣も本校での在学時代からしっかり習慣づけないと、就職後すぐに身につくものではありません。授業の開始と終了時の「起立、礼」から始めて、キャンパス内で先生に出会ったときの挨拶などから規律ある生活の習慣をつけてください。
これからの2年間の本校での生活が、君たちの将来にとって実り多いものになることを祈っています。

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