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2025.07.08

臨床工学科

医療機器メーカー×教育現場 ダイアライザ製作で深まる学び

医療機器メーカーのニプロ株式会社様のご協力を得て、学生向けの教育教材として「ミニダイアライザ」の製作に取り組みました。

ダイアライザとは何か?

ダイアライザは、腎臓の機能が低下した患者さんに行う「血液透析」で使用される人工腎臓装置のことです。腎臓が十分に働かなくなった方の血液から老廃物や余分な水分を除去する、生命維持に欠かせない重要な医療機器です。

ダイアライザの構造と製作過程

実際のダイアライザの内部には、髪の毛よりも細い「中空糸(ちゅうくうし)」と呼ばれる特殊な繊維が約8,000~10,000本も束ねられています。中空糸は文字通り中が空洞になった糸状の膜で、この膜を通して血液の浄化が行われます。

今回の製作では、ミニサイズに縮小した際の中空糸の本数を正確に計算し、学生たちが一本一本丁寧に数えることから始めました。最終工程では、中空糸がずれないよう接着剤でしっかりと固定し、組み立てを行います。接着剤の乾燥時間も含めて、完成までには約90分を要しました。

学習効果と今後への期待

完成したミニダイアライザは、多くの学生が名札のアクセサリーとして身に着けている姿が印象的でした。手作りすることで、将来臨床工学技士として働く際に、ダイアライザをより身近で親しみやすい存在として感じてもらえることを期待しています。

この体験学習を通じて、医療機器の精密さや重要性を実感し、患者さんの命を支える技術への理解を深めるきっかけになれば幸いです。

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